小田急江ノ島線開通80年今昔(1)片瀬江ノ島駅
藤沢市を南北に貫く小田急江ノ島線は、相模大野駅を起点として藤沢市の片瀬江ノ島駅までの全長27.6Kmを結ぶ、江の島への観光レジャー線として昭和4年(1929年)4月1日に全線開通しました。今年(平成21年4月)開通以来80年を迎えた江ノ島線の開業時から今日までの経過を、小田急電鉄に残る資料をもとにシリーズで振り返ってみたいと思います。
| 小田急江ノ島線開通80年今昔(1)片瀬江ノ島駅 | 小田急片瀬江ノ島駅 平成11年(1999年)関東の駅百選より
| 江ノ島線は相模大野駅を起点として藤沢市の江ノ島駅までの全長27.6Kmを結ぶ江の島への観光レジャー線として昭和4年(1929年)4月1日に全線開通しました。長後駅から片瀬江の島駅(13.6Km)は、藤沢市市民の移動の要として藤沢市の背筋の部分を南北に貫く、文字通り藤沢の屋台骨を背負う交通機関といえるでしょう。また、北は東京都心新宿へつながり南は藤沢湘南へとつながる商工、観光の要を担う鉄道でもあります。 江ノ島線は、今年(平成21年4月)開通以来80年を迎えました。これを機に、今日までの経過を小田急電鉄に残る資料をもとに振り返って、江ノ島線の開業時から今日までをシリーズで掲載いたします。 | 昭和4年開業時の大橋からみた江ノ島駅 | 江ノ島線の開業と同時に開設した駅は、長後、六会(後に六会日大)、藤沢本町、藤沢、本鵠沼、鵠沼海岸、片瀬江ノ島の 7駅でした(湘南台駅は昭和41年11月7日新設、善行駅は昭和35年10月1日新設)。駅の由来などはこのシリーズの中で逐次記述し行きます。
| 昭和27年(1952年)の長後駅上り線の電車 | 小田急線開業以来の乗降客の推移(10年ごと)と 運賃の推移を見て見ます。乗降客の推移グラフよりわかるように鉄道沿線の開発に伴い乗降客が飛躍的に伸びていることが分かります。開業当時は統計的な資料も残っていないこともありブランクの駅もありますが終戦後はキッチリと資料が残っています。 | 乗降客数の推移
| 初乗り運賃は昭和2年に大人5銭、小児3銭から終戦後昭和23年に大人3円、小児2円に変わり昭和30年(1975年)まで対キロ制で設定されていました。昭和30年から全線対キロ区間制が導入され現在までこの制度が適用されています。対キロ区間制では距離対運賃が詳細に設定されており、また、昭和59年(1984年)には乗り継ぎ運賃制度の導入が実施されています。昭和63年(1988年)5月には特定都市鉄道整備積立金制度が適用され初乗り大人10円、対キロ区間制でも10円の値上げが行われました。 | 初乗り運賃の推移
| 次回から藤沢市を貫く小田急江ノ島線の各駅ごとの移り変わりを見たいと思います。 (参考文献 小田急株式会社のご厚意により各種資料の提供をいただきました。) |
| (市民記者 TOMU 2009年11月) |
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