小田急江ノ島線開通80周年今昔(8)-藤沢駅- 
藤沢の中心“藤沢宿”から離れたところに現在の小田急江ノ島線藤沢駅が設置されたのは、東海道線藤沢駅との接続などの利便性の上からであった。当初は小田急江ノ島線辻堂寄りの江ノ島に向かう案もあったが、交通連絡の便を考慮して迂回して藤沢駅に入った。このため、藤沢駅でスイッチバックして江ノ島に向かうルートとなった。
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小田急江ノ島線開通80周年今昔(8)-藤沢駅-
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1. 藤沢駅の由来
明治20年(1887年)JR東海道線が開通してJR藤沢駅ができた。かつての藤沢宿の中心から離れたのは、JR藤沢駅との接続などの利便性を考慮したためであろうが、以来、町の繁栄は旧東海道沿いから海寄りに移動した。
小田急江ノ島線の駅設置については、辻堂寄りを江ノ島に向かう案もあったが、利便性の配慮から迂回して藤沢駅に入った。
藤沢名の由来は、大和時代にさかのぼり、往古、海は遊行寺のあたりまで入りこんでおり、淵や沢の多い土地であったから淵沢の名がおこり、藤沢に転訛したといわれている。 |
2. 藤沢駅の昔と今
昭和32年当時の混雑する藤沢駅プラットホーム(左)と、現在の2・3番線ホーム(右)。
現在の2・3番戦ホームには急行の姿はない。 |
3. 乗降客の推移 |
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乗降客推移のグラフ
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小田急江ノ島線沿線の再開発により、ターミナル駅藤沢の乗降客も平成に入り15万人を超えるようになっている。 |
4.藤沢駅周辺
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改良前の藤沢駅(昭和43年頃)
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現在の藤沢駅入口
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藤沢駅改良後にビルが建ち、駅入口から東側と南側にはビル1階 を通って外に通じている。
一方、北に向けては、階段をのぼってJR 藤沢駅に通じるようになっている。
また、各ホームの北寄りの階段を上るとJRへの専用架橋が設置され、JR乗り換えの利便性が向上している。
南側改札を出ると車道が地上、人道は2階にと分離され、改札を出て左側階段を上ると南北にロータリー上の通路を経て商店街に通じている。
駅前のこの方式は、利便性の向上及び人の安全歩行にも配慮された構造となっている。 |
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昭和53年当時の藤沢駅北口 |
現在の藤沢駅北口 |
昭和53年(1977年)頃の藤沢駅を中心にした北口の風景は、写真(左)にあるように大きなビルがまばらな状態がみられる。
この当時、さいか屋百貨店は今のビックカメラがあるビルにあり、その後丸井百貨店、ビックカメラと変遷している。一方、さいか屋百貨店は道路を隔てた西側に移転、現在に至っている。 |
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昭和46年当時の藤沢駅と江ノ電駅 |
現在の南口駅前ロータリー |
一方南口の小田急藤沢駅と江ノ島電鉄藤沢駅の接続は、直接人の移動で継ながれていた。
今でもこの形態は同じであるが、江ノ島電鉄藤沢駅が小田急百貨店の2階に新しくできたことにより、南口2階からロータリー歩道橋経由江ノ電での乗り継ぎとなった。
小田急藤沢駅は、JR、江ノ島電鉄との利便性と藤沢市の人口増加に伴い今後も発展が予想される。
(参考文献 小田急株式会社のご厚意により各種資料の提供をいただきました。)
次回は、善行駅を予定しています。 |
(市民記者 TOMU 2010年9月)
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