離岸流を知っておこう!
藤沢市には日本有数の海水浴場があります。海はとても楽しい所ですが,リスクも潜んでおり,毎年多くの溺水事故が発生しています。海で遊泳中の事故要因の一つに,岸から沖に向かう離岸流があります。
離岸流を知っておこう!
2013年07月30日 記事:風間隆宏(西浜SLSC)
藤沢市には日本有数の海水浴場があります.海はとても楽しい所ですが,リスクも潜んでおり,毎年多くの溺水事故が発生しています。海で遊泳中の事故要因の一つに,岸から沖に向かう離岸流があります。日本ライフセービング協会によると,海水浴場における溺水事故のうち,約7割は離岸流によるものと報告されています。ここでは,離岸流の見分け方や対処方法,また海で楽しく遊ぶための注意点を紹介します。 |
離岸流が発生しています! |
まず離岸流の見分け方について。 上記の写真を見ると,両側の波は崩れていますが,中央は崩れていません。 この崩れていない場所に離岸流が発生しています。波が崩れていなく安全と思われるかもしれませんが,実は 沖に向かう流れがあり,危険な場所です。それ以外に,泡やゴミが沖に向かって流れている場所も離岸流の 可能性があります。 次に離岸流の速さについて。 早い場所で約2m/s,100mを50秒で泳ぐ速さで沖に向かい流れています。 北島康介選手の100m平泳ぎの記録が58秒9ですから,離岸流に逆らって泳ぐことは,困難と解ると思います。 |
図-1 |
もし離岸流に流されてしまったら,どうするか? まず落ち着く事。真っ直ぐ岸に向かっても戻れません。離岸流の幅は10-30m程度です。そのため,横に泳いで, 沖に向かう流れがなくなる場所まで移動し,岸に向かって戻ってください(図-1)。 もし戻れない場合は,無理せずライフセーバーを呼んでください。離岸流は海水浴場内でも発生しますので十分 注意してください。 |
最後に海で楽しく遊ぶための注意点を紹介します。 ①ライフセーバーがいる海水浴場内で泳いでください。特に引地川河口付近は毎年のように事故が起きています。 海水浴場外では絶対に泳がないでください。 ② 海の状況を把握してから遊んでください。離岸流はどこか?波の大きさはどの程度か?風向きはどっちか? 満潮・干潮の時間は?もし解らなければライフセーバーに聞いてください。海の状況を教えてくれますよ。 ③ 熱中症に注意してください。パラソルなどで日陰を作り,適宜水分補給をしてください。また長袖の ラッシュガードを着たり,日焼け止めを塗ったりして十分日焼け対策もしてください。 ④ ゴミは必ず持ち帰りましょう。藤沢の誇れる海岸環境を次世代に残すため,ご協力お願いします。 以上の点を注意して,海で楽しい夏休みを過ごしてください! (図,写真は日本ライフセービング協会より提供) 西浜SLSCのHPは⇒ こちらから |