シャリンバイは暖地の海岸に自生する常緑低木~小高木で、潮風に強く、江の島では海側や神社境内などで見ることができます。
江の島の植物・常緑小高木《 シャリンバイ》
2014年10月14日 (写真&文:坪倉 兌雄)
龍野ヶ丘自然の森に咲くシャリンバイの花
シャリンバイ(車輪梅) Rhaphiolepis umbellata バラ科シャリンバイ属
シャリンバイは暖地の海岸に自生する常緑低木~小高木で、潮風に強く、江の島では裏参道海側や神社境内、龍野ヶ岡自然の森などで見ることができ、島内の緑地などの広場や車道脇などにも植栽されています。樹高は2~6㍍、樹皮は黒褐色で平滑、枝は車輪状に出ます。葉の質は厚く表面は濃緑色で光沢がり、裏面は淡緑色、枝先に密に互生し、長さ4~8㌢の長楕円形でふちに浅い鋸歯があります。5~6月、枝先に円錐花序をだし、直径1~1.5㌢のウメに似た白い5弁花を開き、花には香気があります。10~11月、果実は球形で黒紫色に熟し白粉をかぶり、中には種子が1~2個入ります。シャリンバイの葉の形や付き方などが、ツバキ科のモッコクに似ていますが、モッコクは高木になり、葉の根元の赤みが多く、ふちに鋸歯がありません。また花は下向きにつき、果実は赤く熟すことなどから区別できます。
シャリンバイは暖地の海岸に自生する常緑低木~小高木で、潮風に強く、江の島では裏参道海側や神社境内、龍野ヶ岡自然の森などで見ることができ、島内の緑地などの広場や車道脇などにも植栽されています。樹高は2~6㍍、樹皮は黒褐色で平滑、枝は車輪状に出ます。葉の質は厚く表面は濃緑色で光沢がり、裏面は淡緑色、枝先に密に互生し、長さ4~8㌢の長楕円形でふちに浅い鋸歯があります。5~6月、枝先に円錐花序をだし、直径1~1.5㌢のウメに似た白い5弁花を開き、花には香気があります。10~11月、果実は球形で黒紫色に熟し白粉をかぶり、中には種子が1~2個入ります。シャリンバイの葉の形や付き方などが、ツバキ科のモッコクに似ていますが、モッコクは高木になり、葉の根元の赤みが多く、ふちに鋸歯がありません。また花は下向きにつき、果実は赤く熟すことなどから区別できます。
枝先に円錐花序をだし白色5弁の花を開く
果実は球形で紫黒色に熟す
枝は車輪状にでる
葉の先端が丸いマルバシャリン
ベニバナシャリンバイ
シャリンバイの変種とされるマルバ(丸葉)シャリンバイ(var. integerrima)は、江の島の緑地などに植栽されていますが、低木で葉の先端が丸く鋸歯の無いものがあります。マルバシャリンバイの自生地に、山形県の鶴岡市や福島県の南相馬市などがあり、それぞれ県指定の天然記念物に指定されています。最近は園芸品種のベニバナ(紅花)シャリンバイなども江の島で見ることができます。シャリンバイは常緑で艶のある葉が美しく、また塩害や大気汚染、乾燥に強いことから、道路脇の植え込みや庭園樹として用いられ、低木のマルバシャリンバイは枝が密生して樹形がよく、特に剪定などの必要もないことから庭木としても人気があります。シャリンバイの根や樹皮はタンニンを含むことから、奄美大島の特産である大島紬の染料にも用いられています。和名のシャリンバイ(車輪梅)は枝の分岐が車輪状で、花がウメに似ることに由来します。
記事編集に際しては諸権利等に留意して掲載しております。 2019年3月22日