江の島
 

enopo top moji

江の島

江の島の植物・ホトトギス

2020年11月25日 写真&文: 坪倉 兌雄
mamakonoshirinugui1江ノ島に咲くホトトギスの花
ホトトギス(杜鵑草)Tricyrtis hirta はユリ科ホトトギス属の多年草で、北海道南西部から、本州、四国、九州に分布し、山地のやや湿った場所や、半日陰の斜面などに生育します。また古くから観賞用に栽培もされてきました。江の島では参道わきなどでも見られます。茎には毛が密生し、長さは30~100㌢で垂れ下がります。葉は互生につき、長さは8~15㌢の長楕円披針形、先端はとがり、全面に軟毛が生え、基部は茎を抱きます。花期は8~10月、葉腋に1~3個の花を上向きにつけ、花は漏斗状鐘形で平開しません。花の径は約2.5㌢、花被片は6個で紅紫色の斑点があり、基部が丸くふくらみます。雄しべは6個、束状になって伸び、上部が外側に開いて、その先端に葯がつきます。雌しべの花柱は太く柱頭は3裂し、その裂片の先はさらに2裂します。果実は三角柱の蒴果で、熟すと3裂して種子を出します。
mamakonoshirinugui2花被片6個で基部が膨らむ
mamakonoshirinugui3雌しべの花柱は太く柱頭は3裂に
mamakonoshirinugui4葉腋から花芽が
mamakonoshirinugui6
サムエル・コッキング苑にて
mamakonoshirinugui6葉の基部は茎を抱く
和名は花被片にある斑点を、野鳥のホトトギスの胸にある斑点になぞらえてつけられたものとされています。ホトトギス属の植物は19種知られていますが、そのうちホトトギスを含めた10種は日本だけに生育する固有種とされています。タマガワホトトギス、ヤマホトトギス、ヤマジノホトトギスは北海道~九州に、チャボホトトギスは東海地方から四国、九州に、キバナノホトトギスとキバナノツキヌキホトトギスは九州の山地に、サガミジョウロウホトトギスは関東の丹沢山中などに、タカクマホトトギスは大隅半島に、それぞれ分布しています(参考文献・日本の野草、山と渓谷社)。ホトトギス属の植物は株分けや種まきなどで増やすことができ、原種や園芸品種などを購入して、鉢植えなどで楽しむこともできます。
記事編集に際しては諸権利等に留意して掲載しております。 markenopo 2020年11月25日