袖切地蔵今回は小説「ガラスのうさぎ」の舞台にもなった二宮町を訪ねる。
続・湘南のお地蔵さま-9 『袖切地蔵』
(記事:江ノ電沿線新聞9月号)
『袖切地蔵』 二宮町 川勾 中島淳一
今回は小説「ガラスのうさぎ」の舞台にもなった二宮町を訪ねる。
二宮駅南口からバスで国府津方面へ向かい、押切坂上で降りる。
少し先を右折し、JRの線路を越えて六百メートルほど進むと、川勾神社の参道へ出る。この神社は千年以上の歴史を持つ由緒ある神社だが、その参道途中に袖切地蔵は安置される。
切通しの崖の一部を削って小さなお堂を作り、その中に安置されるが、右手に錫杖、左手に宝珠を持つ通例のお姿で、四角い石柱より舟形光背、蓮台と共に彫出されている。目鼻立ちははっきりとしないが、袖の描線が印象的である。
袖切地蔵は袖もぎさんとも呼ばれ、中国・四国地方を中心に路傍の「神」として民間信仰のかたちで伝承されており、袖切坂など地名として残る例もある。
二宮町の袖切地蔵が祀られる切通しはかつてデコボコ道で、子どもがよく転んだが、怪我もなく着物の袖が切れただけで良かったと、感謝の気持ちを込めて袖を切ってお地蔵さまに奉納したそうだ。
今は道路も舗装され子どもが転ぶこともなく、お地蔵さまも手持ち無沙汰のようだが、昔地域の人々がこの場所に袖切地蔵を祀った由来については、ぜひ子どもたちに伝えていってほしい。
二宮駅南口からバスで国府津方面へ向かい、押切坂上で降りる。
少し先を右折し、JRの線路を越えて六百メートルほど進むと、川勾神社の参道へ出る。この神社は千年以上の歴史を持つ由緒ある神社だが、その参道途中に袖切地蔵は安置される。
切通しの崖の一部を削って小さなお堂を作り、その中に安置されるが、右手に錫杖、左手に宝珠を持つ通例のお姿で、四角い石柱より舟形光背、蓮台と共に彫出されている。目鼻立ちははっきりとしないが、袖の描線が印象的である。
袖切地蔵は袖もぎさんとも呼ばれ、中国・四国地方を中心に路傍の「神」として民間信仰のかたちで伝承されており、袖切坂など地名として残る例もある。
二宮町の袖切地蔵が祀られる切通しはかつてデコボコ道で、子どもがよく転んだが、怪我もなく着物の袖が切れただけで良かったと、感謝の気持ちを込めて袖を切ってお地蔵さまに奉納したそうだ。
今は道路も舗装され子どもが転ぶこともなく、お地蔵さまも手持ち無沙汰のようだが、昔地域の人々がこの場所に袖切地蔵を祀った由来については、ぜひ子どもたちに伝えていってほしい。
※江ノ電沿線新聞2017年9月号掲載コラムをえのぽに転載しました。 | |
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