藤澤浮世絵館の新しい展示藤沢市藤澤浮世絵館で、新しい展示「湘南と明治・大正・昭和の画家たち」が開催されています。
湘南と明治・大正・昭和の画家たち
2017年11月06日 Tanbakko
藤沢市藤澤浮世絵館で、新しい展示「湘南と明治・大正・昭和の画家たち」が開催されています。12月17日(日)までです。
日本は明治時代に入ると海外の絵画技法を積極的に取り入れました。学芸員さんの説明によると、「日本美術」が誕生したのは明治時代以降で、江戸時代の浮世絵師は言ってみれば職人で芸術家とは思っていなかったとのことです。
浮世絵の流れをくみながら明治・大正・昭和の時代に活躍した画家たち(川瀬巴水・小林清親・小堀鞆音・岸田劉生・池田遙邨など)が描いた藤沢、江の島などの湘南風景(海・江の島・富士山)の絵画が展示されています。
東海道五十三次コーナーでは、歌川広重の東海道シリーズ「人物東海道」より日本橋から袋井までの宿場風景が展示されています。55枚所蔵しているうちの今回はその半分の28枚が展示されています。残りの27枚は次回に展示されるとのことです。
藤沢宿コーナーでは、葛飾北斎の東海道五十三次から神奈川(程ヶ谷から小田原まで)の宿場風景や北斎漫画の抜粋作品、歌川国升の「五十三駅滑稽膝栗毛道中図かい会」などが展示されています。
江の島コーナーでは、二代歌川豊国が瀟湘八景(しょうしょう はっけい)になぞらえて、各地の名所を描いた「名所八景」「名勝八景」シリーズから8点が展示されています。
また、「おまけ展示コーナー」で、葛飾北斎作『北斎漫画』から3枚の絵が展示されているのが目を引きました。『北斎漫画』は、葛飾北斎が全国の弟子のために「これを見て練習するように」という意図で作られた「絵手本」で、文化11年(1814)から明治11年(1878)まで刊行された人気作品とのことです。
学芸員による見どころ解説が12月10日(日)に行なわれます。見どころ解説を聞いて展示作品を見ると、より深く展示作品が理解できるのではないかと思います。
なお、藤澤浮世絵館の公式ホームページでは、展示作品の解説を掲載しています。あわせてご覧ください。
藤澤浮世絵館公式ホームページ:http://fujisawa-ukiyoekan.net/
※浮世絵の画像はチラシからスキャンしたため不鮮明なところがあります。ご容赦願います。実物は是非藤澤浮世絵館でご覧ください。
2018年5月20日