山岸主計の日本百景「海を渡った版画家 山岸主計」第二期の展示が4月7日(土)から始まりました。「日本百景」シリーズを中心に展示されています。
海を渡った版画家・山岸主計 第二期展示 日本百景
2018年4月13日(取材・記事:Tanbakko)
「海を渡った版画家 山岸主計」第二期の展示が4月7日(土)から始まりました。5月6日(日)まで開催されています。
第二期は、日本の名所や風俗を作品化した「日本百景」シリーズを中心に、山岸主計の彫り師としての功績に焦点を合わせた作品も数多く展示されています。
「世界百景」を手掛けた山岸主計は、1933年から国内の写生旅行にでかけました。北は北海道から南は九州の鹿児島まで、数年を費やして日本各地の名所旧跡や自然風景をスケッチし、「日本百景」シリーズを完成させました。
今回の展示では、≪阿寒国立公園摩周湖≫、≪信刕(しんしゅう)伊那駒ヶ岳≫、≪駿河台ニコライ堂≫、≪茶摘み富士≫、≪京都にて≫、≪鹿児島より桜島を望む≫など22作品が展示されています。
また、藤沢に関連した作品として≪日蓮・龍口寺≫、≪片瀬≫が展示されています。
「日本百景」シリーズ22作品が展示されています
≪信刕(しんしゅう)伊那駒ヶ岳≫ 1929年
≪日蓮・龍口寺≫ 1948年
「彫り師」としての山岸主計の業績に焦点を合わせていることも、今回の展示の見どころの一つです。なかでも、1922年~25年に、近松門左衛門二百年忌を期して公刊された「大近松全集」は、彫師・山岸主計、摺師・西村熊吉で手掛けたため、上村松園など当代一流の画家18人が作画を引き受けました。
今回の展示はその中から下記の5つの作品を展示しています。
今回の展示はその中から下記の5つの作品を展示しています。
「大近松全集」から5作品が展示されています
山岸主計はクリスマスカードもよく手掛けています。1951年サンフランシスコ講和条約の調印にあたり、時の首相・吉田茂に頼まれた≪TOKYO≫と題された作品、遊行寺の≪眞浄院≫や≪ENOSHIMA≫など藤沢の風景をモチーフにした作品などが展示されています。山岸主計と吉田茂は、吉田茂がイタリア大使であった頃から親交がありました。
絵葉書(クリスマスカード他)の展示
そのほか、山岸主計が讀賣新聞社勤務時代に手がけた新聞挿画、竹久夢二の木版画集、独立後に手がけるようになった広告図案集、日本育ちのフランス人画家 ポール・ジャクレーとの仕事を記録した木版画集なども展示されていて、見どころ満載の展示となっています。
第二期の初日(4月7日) 学芸員による展示解説は大盛況でした
●「海を渡った版画家 山岸主計」開催概要
・展示期間 第一期 2018/3/3(土)~2018/4/1(日) ※終了しました
第二期 2018/4/7(土)~2018/5/6(日)
※休館日は毎月曜日、月曜日が祝日の場合は翌火曜日が休館
・会場 藤沢市アートスペース
(藤沢市辻堂神台2-2-2 ココテラス湘南6F)
・料金 観覧無料
・藤沢市アートスペースHP→http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/bunka/FAS/
・展示期間 第一期 2018/3/3(土)~2018/4/1(日) ※終了しました
第二期 2018/4/7(土)~2018/5/6(日)
※休館日は毎月曜日、月曜日が祝日の場合は翌火曜日が休館
・会場 藤沢市アートスペース
(藤沢市辻堂神台2-2-2 ココテラス湘南6F)
・料金 観覧無料
・藤沢市アートスペースHP→http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/bunka/FAS/
2018年5月8日