『小坪の子育て地蔵』 海の香漂うJR「小坪駅」。駅の正面の一段高いところに立派な地蔵堂があり地域に愛される小坪の子育て地蔵が安置されている
続・湘南のお地蔵さま-24『小坪の子育て地蔵』
2018年12月6日 (記事:江ノ電沿線新聞12月号)
小坪の子育て地蔵 逗子市 小坪 中島淳一
小坪の子育て地蔵
逗子駅より鎌倉駅行のバスで約十五分、海の香漂う「小坪」で下車。すると正面の一段高いところに立派な地蔵堂があり、地域に愛されるお地蔵さまが安置される。小坪の子育て地蔵である。
足元の蓮華座まで含めると二メートルを超す大きな石のお地蔵さまで江戸時代の作と考えられるが、言い伝えでは鷺の浦(小坪湾)の海から漁師の網にかかって引き上げられたという。右手に錫杖、左手に宝珠を持つお姿はお地蔵さまの通例のお姿だが、左手には信仰の歴史を物語る地蔵講の大きな数珠も掛けている。お顔には優しい微笑みを浮かべ、子どもたちの健康と安全を何百年も見守っている。
この小坪地区は南を海に面し「逗子マリーナ」に代表されるリゾート地だが、現在でも規模は小さいが漁港があり、江戸時代には漁船百数十隻を数える漁業中心の地であった。その家業を継ぎ大切な働き手となる子どもたちはことさら大切にされたので、その元気な成長と先祖の供養のためこの地蔵尊が作られたのではないだろうか。
地蔵堂脇の狭い駐車場に契約者名が小さく書かれているが、それを見た時、私もお地蔵さまと同じ微笑みを浮かべ、少し幸せな気分になった。
江ノ電沿線新聞社のホームページ⇒こちらから
足元の蓮華座まで含めると二メートルを超す大きな石のお地蔵さまで江戸時代の作と考えられるが、言い伝えでは鷺の浦(小坪湾)の海から漁師の網にかかって引き上げられたという。右手に錫杖、左手に宝珠を持つお姿はお地蔵さまの通例のお姿だが、左手には信仰の歴史を物語る地蔵講の大きな数珠も掛けている。お顔には優しい微笑みを浮かべ、子どもたちの健康と安全を何百年も見守っている。
この小坪地区は南を海に面し「逗子マリーナ」に代表されるリゾート地だが、現在でも規模は小さいが漁港があり、江戸時代には漁船百数十隻を数える漁業中心の地であった。その家業を継ぎ大切な働き手となる子どもたちはことさら大切にされたので、その元気な成長と先祖の供養のためこの地蔵尊が作られたのではないだろうか。
地蔵堂脇の狭い駐車場に契約者名が小さく書かれているが、それを見た時、私もお地蔵さまと同じ微笑みを浮かべ、少し幸せな気分になった。
江ノ電沿線新聞社のホームページ⇒こちらから
2018年12月6日