「湘南の地質」展―平塚市博物館
平塚市博物館では、「湘南の地質―ブラタモリで言えなかったこと」が企画・展示されている。
平塚市博物館では、「湘南の地質―ブラタモリで言えなかったこと」が企画・展示されている。
「湘南の地質―ブラタモリで言えなかったこと」展―平塚博物館
2019年3月1日 (itazu)
平塚市博物館では、「湘南の地質―ブラタモリで言えなかったこと」が企画・展示されている。会期2019年2月1日~3月3日
平塚市博物館
湘南地域の地質は複数のプレートによる世界的にみても複雑な成り立ちをしています。昨年10月NHKの番組「ブラタモリ」で、湘南を、大磯、茅ケ崎、江の島などのスポットを訪ねて紹介していたが、湘南を地質から見る視点が新鮮で話題を集めた。
この展示では、「湘南の大地や海がどのような姿になったか」について、番組で紹介しきれなかった詳細が説明されている。
この展示では、「湘南の大地や海がどのような姿になったか」について、番組で紹介しきれなかった詳細が説明されている。
湘南の地形
湘南の範囲は、一般的に相模湾沿岸で、小田原から葉山までが想定されているが、広く平坦な平野から標高100mを超す丘陵まで複雑な地形が特徴で、地域のシンボルとして、高麗山、烏帽子岩、江の島などがあります。
高麗山 烏帽子岩 江の島
関東地域、日本列島周辺のプレート配置
湘南の地形が起伏に富んでいる理由は、相模湾の中を、二つのプレートの境界が走っていることに大きく関係しています。
相模湾は、フィリピン海プレートが北米プレートに沈み込むことで形作られた湾で、両者の境界は酒匂川を通って相模湾を北西から南東に走っています。
相模湾は、フィリピン海プレートが北米プレートに沈み込むことで形作られた湾で、両者の境界は酒匂川を通って相模湾を北西から南東に走っています。
プレートの境界で作られる付加体
プレートの境界では、沈み込んでゆく海洋プレート側の堆積物が大陸プレート側に押し付けられ、こそぎ取られて付加体になります。(上図緑の部分)作られる付加体が次々付加してゆくことで起伏のある地形が生まれたのです。
プレートの境界は、下図のように、現在は酒匂川沿いの位置ですが、500万年から1200万年前は姥島(烏帽子岩)、江の島沿いにあり、少しずつ西南に移動してきました。
湘南の沿岸の島(茅ヶ崎の平島、姥島、江の島)や葉山は、このプレート境界で作られていった付加体であり、世代ごとに帯状をなしている
地質の詳細は、専門家の解説が必要であるが、湘南の範囲はどこまでといった話題に地質の視点から見てみると、湘南を一つの湾岸の世界としてイメージできる。
下記は、平塚市博物館にある相模平野、相模湾の巨大なジオラマである。相模地域の地形地質など詳細に説明されており、今後も色々な企画が期待される。
下記は、平塚市博物館にある相模平野、相模湾の巨大なジオラマである。相模地域の地形地質など詳細に説明されており、今後も色々な企画が期待される。
平塚市博物館は、天井工事のため8月末から休館していたが、工事が完了し2月1日より全面的に開館した。
平塚市博物館の公式ホームページはこちら→http://www.hirahaku.jp/
記事編集に際しては諸権利等に留意して掲載しております。 2019年03月01日