続・湘南のお地蔵さま(49)とうふ地蔵
2021年1月6日 (江ノ電沿線新聞)
『とうふ地蔵』
厚木市 七沢 中島淳一
厚木市 七沢 中島淳一
本厚木駅近くの厚木バスセンターから広沢寺(こうたくじ)温泉行のバス(一日2~4本のみ)で終点で下車、ここは旅館もある温泉地で右手の石段を上ると曹洞宗廣澤寺が鎮座する。室町時代の創建で、大雄山最乗寺(道了尊)や小田原北条氏ともつながりが強い古刹である。その本堂内左側に優しいお顔のとうふ地蔵が祀られる。この地蔵には次のような話が伝わる。
美味しい大豆と水の豊富なこの村に一軒のとうふ屋があり美味しいとうふを作っていたが、ある雪の降った日の翌朝店の戸を開けると雪の上に新しい足跡があった。誰かが買いに来たのに帰ってしまったと思いその足跡を追うと、足跡はこの廣澤寺の門をくぐりその奥の地蔵堂の前で消えていた。
そこで店主は持ってきたとうふを置いて帰った。するとその晩店主の夢枕に地蔵尊が立ち「私は他の村よりとうふを食べたくてこの村に来たが、今朝のとうふはうまかった。今後もとうふを食べたいのでよろしく。そのお礼にこの村に悪い疫病が入ったら追い払ってあげよう。」と告げた。この話が村に広まり、
この地蔵をとうふ地蔵と呼び村人はとうふを供えた。おかげで村人は皆長生きをしたという。
新年を迎えても収束する兆しもないコロナ禍だが、とうふ地蔵の力で終息するよう心から祈りたい。
美味しい大豆と水の豊富なこの村に一軒のとうふ屋があり美味しいとうふを作っていたが、ある雪の降った日の翌朝店の戸を開けると雪の上に新しい足跡があった。誰かが買いに来たのに帰ってしまったと思いその足跡を追うと、足跡はこの廣澤寺の門をくぐりその奥の地蔵堂の前で消えていた。
そこで店主は持ってきたとうふを置いて帰った。するとその晩店主の夢枕に地蔵尊が立ち「私は他の村よりとうふを食べたくてこの村に来たが、今朝のとうふはうまかった。今後もとうふを食べたいのでよろしく。そのお礼にこの村に悪い疫病が入ったら追い払ってあげよう。」と告げた。この話が村に広まり、
この地蔵をとうふ地蔵と呼び村人はとうふを供えた。おかげで村人は皆長生きをしたという。
新年を迎えても収束する兆しもないコロナ禍だが、とうふ地蔵の力で終息するよう心から祈りたい。
記事編集に際しては諸権利等に留意して掲載しております。 2021年1月6日