江の島の植物・スイバ荒地や道ばた、野原や田畑のあぜ道などによく生育し、江の島では参道わきや広場の片隅、龍野ヶ丘広場などで見ることができます。
江の島の植物・スイバ
2021年3月10日 写真&文: 坪倉 兌雄
スイバ(酢葉)Rumex acetosaはタデ科ギシギシ属の多年草で雌雄異株、北海道~九州に分布し、荒地や道ばた、野原や田畑のあぜ道などによく生育し、江の島では参道わきや広場の片隅、龍野ヶ丘広場などで見ることができます。根茎は黒褐色で太く、根は枝分かれして茎を支え、茎は直立して高さは30~70㌢の円柱形で縦筋があり、しばしば赤みを帯びます。根生葉には長い柄があり葉は長楕円形で先端はとがり基部はやじり形になります。葉は互生して長さはおよそ10㌢、幅は3㌢で、茎の下部につく葉には短い葉柄があり、上部の葉には葉柄はなく茎を抱きます。花期は4~6月、茎の先端に円錐状の花穂をつけ、小さな花を多数つけます。花に花冠はなく、雌花の柱頭が赤いので雌花序は赤く見え、雄花序はやや白っぽく見えます。
スイバは風媒花で、花粉を飛ばしたあとの雄花は落下して茎のみになります。雌花には6個の萼片があり、花後に内側の萼片3個が広楕円形の翼状となって種子を包み、果実は3稜形の痩果で縁は紅色に染まります。冬季には江の島の広場の片隅などで、葉の色が暗赤紫色になり、ロゼット状で生育しているスイバを見ることができます。
名前の由来は、春先の新葉や茎を食べると酸っぱいことから、スイバ(酸っぱい葉)になったとされています。スイバはシュウ酸を多く含むことから、多食すると肝臓などに障害を及ぼすとされています。食用に用いるときには、茹でてあく抜きをしてから、おひたしやあえものにして食べられます。江の島では同属の植物でギシギシや、ヨーロッパ原産のアレチギシギシ、エゾノギシギシなども、広場や海辺、草むらなどで見ることができます。
名前の由来は、春先の新葉や茎を食べると酸っぱいことから、スイバ(酸っぱい葉)になったとされています。スイバはシュウ酸を多く含むことから、多食すると肝臓などに障害を及ぼすとされています。食用に用いるときには、茹でてあく抜きをしてから、おひたしやあえものにして食べられます。江の島では同属の植物でギシギシや、ヨーロッパ原産のアレチギシギシ、エゾノギシギシなども、広場や海辺、草むらなどで見ることができます。
2021年3月10日