江の島の植物・オオイヌノフグリ
ユーラシア・アフリカ原産。明治時代に渡来したとされ、国内全土に分布しています
ユーラシア・アフリカ原産。明治時代に渡来したとされ、国内全土に分布しています
江の島の植物・オオイヌノフグリ
2023年02月18日 写真&文:坪倉 兌雄
オイヌノフグリ(大犬の陰嚢)Veronica persica はオオバコ科クワガタソウ属の越年草で、ユーラシア・アフリカ原産。明治時代に渡来したとされ、国内全土に分布しています。茎はよく分枝して横に広がり、その先端が立ち上がって10~30㌢の長さになり、色は暗褐色で白い軟毛がつきます。葉は下部で対生し上部では互生、卵円形で葉柄は短く、ふちには鈍い鋸歯があり、長さは0.7~1.7㌢、幅は0.6~1.5㌢になります。花期は2~6月、茎の上部の葉腋から1~2㌢の花柄をのばして、ルリ色の花を一個ずつつけ、日があたると開きます。花冠はおよそ8㍉で深く4裂し、下部は白っぽく見え、上部の裂片はやや大きく色も濃くなりますが、うち1個は小さくて、色が少し薄くなります(写真参照)。
雄しべは2個、雌しべは1個、花弁をかこむ萼は4裂します。実は蒴果で長さはおよそ4㍉に、熟すと裂けて種子を散布します。和名の由来は、在来種のイヌノフグリに似ているが、草丈がそれより大きいことからオオイヌノフグリに。フグリは花後につく実が2個あり、その並んでいる様を犬のフグリ(陰嚢)に見立てたものとされています。
イヌノフグリは日本在来種で、かつては道ばたなどで普通に見ることができましたが、生殖場所がオオイヌノフグリに奪われたのか、近年はあまり見かけなくなりました。イヌノフグリは地面を這うようにして増え、葉の長さと幅はほぼ同じで0.4~1.1㌢とやや小形、茎上部の葉腋に1個の小さな花をつけ、花冠は淡紅白色です。オオイヌノフグリと同じ頃に渡来したとされるヨーロッパ原産のタチイヌフグリ(立犬の陰嚢)は、茎が直立してルリ色の小さな花をつけます。花期はオオイヌノフグリとほぼ同じで、道ばたや空き地などで見ることができます。
イヌノフグリは日本在来種で、かつては道ばたなどで普通に見ることができましたが、生殖場所がオオイヌノフグリに奪われたのか、近年はあまり見かけなくなりました。イヌノフグリは地面を這うようにして増え、葉の長さと幅はほぼ同じで0.4~1.1㌢とやや小形、茎上部の葉腋に1個の小さな花をつけ、花冠は淡紅白色です。オオイヌノフグリと同じ頃に渡来したとされるヨーロッパ原産のタチイヌフグリ(立犬の陰嚢)は、茎が直立してルリ色の小さな花をつけます。花期はオオイヌノフグリとほぼ同じで、道ばたや空き地などで見ることができます。
記事編集に際しては諸権利等に留意して掲載しております。 2023年02月18日