江の島の植物・ハキダメギク
2023年02月25日 写真&文:坪倉 兌雄
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ハキダメギク(掃溜め菊)Galinsoga quadriradiataはキク科コゴメギク属の1年草で原産は北アメリカ。大正時代に東京世田谷区の掃溜めに咲いているのが見つかり、現在ではほぼ全国で見られるようになりました。江の島では参道わきや空き地などに生え、ほぼ一年中、島内のどこかでひっそりと咲く花を見ることができます。茎は基部で分枝し、さらに分枝をしながら、高さは15~40㌢になり、茎には開出毛があります。葉は単葉で対生につき葉柄があり、葉の長さは3~5.5㌢、幅は1~4.5㌢、葉柄の長さは0.2~1.3㌢、下部の葉は卵形で大きく、上部の葉は卵状披針形で小さく、いずれもふちに粗い鋸歯があります。葉の先端は尖り、葉脈は裏面に突出し3脈が目立ち、葉の両面には毛があります。
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花期は6~12月で、枝先の上部に頭花を1個つけます。頭花には黄色の筒状花が多数集まって、直径は約5㍉に、そのまわりに白色の舌状花が5個(まれに4個)つき、舌状花の先端は3裂して長さは約2㍉、総苞片は半球形で腺毛があります。果実はそう果で、鱗片状の白い冠毛がつきます。和名の由来は、世田谷の掃溜めで発見されたことによる、とされています。同じキク科コゴメギク属の植物に、熱帯アメリカ原産のコゴメギク(小米菊)があります。草姿がハキダメギクによく似ていることから、しばしば見違えることがあります。両者の違いは、コゴメギクの茎はやや細く、葉もやや小型で鋸歯が浅く、全体に毛が少ない、などがあります。
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2023年02月25日
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