湘南の野鳥歳時記(28):アオジ(青鵐)
ーポチャッとした赤ちゃんのように可愛いー
2024年1月29日 (itazu)
写真は、最近、境川流域で出会ったアオジ♀です。アオジは15cmくらいの留鳥で一年中見られますが、林縁の地上で種子などを食べます。市街地でも藪のあるところで「チ、チチ」と鳴きます。オス♂は美しく囀ります。
アオジはホオジロの仲間で、ホオジロ属を英語でBuntingといいます。赤ちゃんを包む「おくるみ」の意味だそうです。
ホオジロの英語は、meadow(草原)Bunting、アオジはBlack-faced Buntingで、いずれも、小さくポチャッとした赤ちゃんに対するような可愛い愛嬌を込めて呼んだ愛称と言えます。
また日本語の「アオジ」の「アオ」は、青葉若葉、青梅などと同じく緑色のことで「ジ」は「児」で小鳥に対する親しみを込めた呼称です。
アオジがBlack-facedといわれるのは、オスの目と嘴の周りが黒いことによります。(写真左 参照 「アオジ – Wikipedia」より)
漢字表記(青鵐)の鵐は、「しとど」(巫鳥)の合成漢字です。「しとど」(巫鳥)はアオジ、ホオジロ等の小鳥の古名で、「しとど」鳥を使って占いをする巫女を意味します。
ホオジロ属は、鳴き声が美しく、あまり人を恐れないところがあります。また、ホオジロの「聞きなし」は「一筆啓上仕り候」といわれ、言葉を話しているような鳴き方をしますので、古くは、鳥占いに使われていたのかも知りませんね。
参照資料:「野鳥の名前」(ヤマケイ文庫)、「見たくなる!日本の野鳥420」(主婦の友社)、ウィキペディア他
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