湘南の魚と料理 No15 “イサキ”
2024年6月11日 (Yano）
”小田原 朝あみ”のイサキが店頭に並んでいました。遊漁船の釣果情報でもこのところ相模湾でよく釣れている様ですし、初夏にかけて旬となる魚です。ふっくらといかにも美味しそうでしたので早速購入し試してみました。
イサキ：スズキ目スズキ亜目イサキ科イサキ属
イサキという名前の由来：古くは斑を「イサ」と発音して、特に幼魚期の「斑模様の目立つ魚」という意味で「斑（いさ）」「魚（き）」という説や、磯に多いことから「磯キ」がなまりイサキとなったという説などがある様です。
体長は40ｃｍ以上になります。幼魚の頃は体の上半分に黄色い3本の縞模様があり、成長すると消えていくため、これがイノシシと似ている為、幼魚のことを「ウリボウ」と呼ぶこともあります。
本州中部以南の沿岸部の潮通しのよい岩礁域に生息し、水深数m～50m前後にかけての高根の上に群れていることが多い。産卵期は5～8月頃となり、この時期が食味的にも旬となります。
（参照：ぼうずコンニャクの市場魚介類図鑑、お魚たんぱく健康研究会）
今回のイサキ料理
鮮度がとても良かったので、まずシンプルに刺身。この魚は火を通しても身が硬くなりにくいということで、しっかり味の煮付けに。そして厚い皮目が美味しいということでムニエルを作りました。
刺身：
鮮度はとても良かったのですが、多分定置網の野締めの為身に若干赤みがかかっています。少し厚めに切った白身はもっちりとした弾力で、旨味がとても強く、ほど良い脂があってとても美味しかったです。
今回は量が少なく試せませんでしたが、さっと醤油に漬けてお茶漬けにしたら、飲んだ後の最高の〆になりますね。
煮付け：
生姜などは一切加えず、酒（多量）＋水（少量）と砂糖で落とし蓋をして１０分ほど煮て、醤油で濃いめに味付けにしました。
１５分ほどしっかりと煮ましたが、身はしっとりとしており、濃い甘めのタレ味に負けない、なかなか美味しい煮付けとなりました。白飯との相性が抜群でした。
イサキのムニエル、バルサミコソース：
厚い皮目が美味しく身の旨味も強いのでポアレ向きですが、強いバルサミコ＋バターソースに合わせようとムニエルを作ってみました。多めのオリーブ油で小麦粉を振った皮目から良く焼き、バターを加えて腹目をさっと焼き身を盛り付けます。フライパンに残った油にバルサミコ酢、若干の醤油を加えてソースを作って添えました。（写真は撮り方が悪く美味しそうには見えませんが。。。）
自画自賛ですが狙い通りの料理となりました。皮目の香ばしさとしっとりとした身が濃厚なバルサミコソースと良いバランスで、冷えた白ワインが欲しくなりますね。
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