米山幸助個展「視座」~植物を視る・漂着物を視る~
2024年7月17日(取材・記事:Tanbakko)
藤沢市出身・在住の米山幸助さんの個展が「湘南くじら館」と「江の島むすぶ」で開催されています。米山幸助さんは日本画を描いてきましたが、2019年からは藤沢市片瀬海岸東浜で拾った漂着物を画材とした作品も制作しています。一人の作家による異なったモチーフの作品を二つの会場で展示することにより、米山さんの現在の「視座」を紹介しています。
※展示作品は全て販売もしていますのでお求めの際はお声がけいただければと思います。
「Art&cafe 湘南くじら館」では、米山さんが今回の個展のために描いた植物画、当初から取り組んでいる動物画、片瀬東浜で拾ったプラスティック片を用いた作品をモチーフにしたTシャツなどが展示されています。そのいくつかを紹介しましょう。
米山さんが使用している日本画の画材(和紙、墨、膠、岩絵の具など)も展示されていました。鉱石を砕いて粉状にし、膠で溶かしてペースト状にした絵の具で和紙に絵を描いているとのことでした。
「コミュニティカフェ江の島むすぶ」では、漂着したプラスティック片を用いた作品(プラスティック・プラネットシリーズ)が展示されています。
米山さんは、一回に1時間だけ片瀬海岸東浜に漂着したプラスティックゴミを拾い、それらを洗ってキャンパスに張り付け、そして日付と時間、場所をタイトルとしてつけています。ゴミ拾いの行為を作品として記録することにより、ゴミとしてのプラスティックに新しい役割を与えようとする試みでもあるとのことです。
米山さんは、「キャンパスに何も貼り付けられなくなる日がやってくることを願っています」と言っておられますが、本当にそうだなあと思いました。
今回は、米山幸助さんの異なるモチーフの作品を2つの会場で展示するというユニークな試みでした。米山さんが作品作りにかける「視座」がよくわかる展示会だったと思います。
Art&cafe 湘南くじら館
・住所 藤沢市片瀬目白山1-3
・営業日 金曜日・土曜日・日曜日
・営業時間 11:00~17:00
・電話 0466-21-9262
・メール ookujira@shonanbayarea.com
・URL こちら
・アクセス 湘南モノレール目白山下駅下車1分
コミュニティカフェ江の島むすぶ
・住所 藤沢市江の島1-5-9
・営業時間 インスタグラムで確認下さい
・定休日 不定休
・アクセス 小田急「片瀬江ノ島駅」より徒歩15分
橋をわたり大鳥居の手前を左200m
・インスタグラム こちら
記事編集に際しては諸権利等に留意して掲載しております。☑ 2024年7月18日