シンポジウム「パブリックアートは私たちのもの?」開催
―藤沢市アートスペースー
2025年6月11日 (itazu)
藤沢市アートスペースでは、2025年 5月31日(~6月29日)からパブリックアート冊子刊行に伴い、特別展示「パブリックアート資料展示」を開催しています。その一環として、6月8日(日)にシンポジウム「パブリックアートは私たちのもの?」が開催されました。
藤沢市には、現在およそ90点のパブリックアートが点在していますが、パブリックアートをとりまく問題のひとつには、市民の興味がむいていないということがあり、パブリックアートは市民にとって何なのかを考えてみようというシンポジウムでした。

シンポジウムは、の池村明生氏(東海大学芸術学科特任教授)の基調講演の後、4名の美術関係者のパネリストによる討論で進められました。基調講演では、藤沢市のパブリックアートの歴史や特徴の分析から、公共空間にあるアートは、市民の誇りにつながるかを考えていくものでした。


シンポジウムには多くの市民が参加し、パブリックアートへの関心の高さが伺うことができます
1960年~1990年代に、地方の街づくり、都市開発と共に行政指導によってパブリックアートは設置されてきましたが、その後、アートの多様化、大衆化(匿名性)とともに、市民を巻き込んだ市民参加型のアート空間が求められるようになってきています。彫像など美術作品だけでなく、壁画、デジタル技術によるアートなど表現形態の多様化に伴い、パブリックアートは今後、市民にとってどんな意味を持ってくるのか、アート空間をどう生かしてゆくかを考える良い機会となるシンポジウムでした。



特別展示会場にはパブリックアートの写真ともに現地を訪ねるビデオによる案内もあります
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