🌊体験記|海に現れる道―トンボロを渡って江の島に上陸!
2025年6月30日 (M.Yama)
◆ 自然がつくる、海の道「トンボロ」
神奈川県・藤沢市「江の島」は、湘南を代表する観光地です。
5月から7月にかけて満月か新月の干潮時(正午頃)をはさんだ一時間ほど 海に片瀬海岸から江の島まで続く砂地の道が出現する。海の道「トンボロ」です。これはイタリア語ですが英語でも似た発音、日本語では「陸繫砂(りくけいさ)州(す)」という。ただし自然現象となるので必ず出現するというわけではありません。
出現の予想日時は藤沢市観光協会HP ⇒こちら (2025年版)

干潮時刻が近くなると付近の海面は左右から打ち寄せる波頭がだんだん低くなり、そのうち届かなくなり砂地(海底)が露出してきます。砂地ですので足も沈む事無く渡る事ができますが、ハイヒール、革靴は避けてサンダルや長靴がお勧めです。波が左右から寄せてきて、くるぶしまで海水に浸りながらも砂地と波の広がりを楽しめ、海の上を歩くような自然現象を楽しむ事もできます。

江の島の観光資源としての トンボロ
トンボロは日本各地でも見られますが、江の島の様に観光地に現れるトンボロは珍しい。藤沢市観光協会でも観光資源として力をいれている。2025年からはトンボロ出現日に使用できる砂浜から江の島北緑地広場に上がれる階段も設置された。また藤沢市観光公式HPでは年間の予想の出現時間を公開している。トンボロ出現日に歩いて江の島に上陸するとデジタル記念証を受け取ることができる。(階段利用日以外は受けとれません。天候等の事情により階段の利用を中止する場合もあります。)


(トンボロ出現日のみ開放)
江の島のトンボロは鎌倉幕府時代から縁起が良い、幸運を授かるとして広まった。江戸時代には庶民にも江戸からは約50kmで3泊4日程度の「江の島詣」が人気となっていた。その様子は葛飾北斎の『冨嶽三十六景など多数の浮世絵に描かれている。
また徳川家康は1600年(慶長5年)会津の上杉景勝を征伐の途中、江の島弁財天に参詣した際、往路は歩いて渡り、復路は船で戻ったとされている。
案内板は日本語及び外国人向けに英語でも準備されている。

徳川家康が訪れた事(色塗り部)が記載されている

◆ 一度は江の島のトンボロ “海の道” を体験してみてはいかがですか。
記事編集に際しては諸権利等に留意して掲載しております。 ☑ 2025年7月3日