藤澤浮世絵館展示 浮世絵と絵図と地図と
描かれた藤沢の江戸から近代まで
2025年10月6日(取材・記事:Tanbakko)
藤澤浮世絵館で「浮世絵と絵図と地図と 描かれた藤沢の江戸から近代まで」が11月3日(月・祝)まで開催されています。江戸時代、地図は絵図と呼ばれていました。さまざまな形で描かれた絵図を通して、江戸時代の絵図から近代の地図へと発展していく姿が紹介されています。

江戸時代に旅や生活で使用されていた地図は「絵図」と呼ばれていました。庶民の間で旅文化が隆盛になるとともに数多く作られました。俯瞰的な視点で描かれたものや浮世絵師が絵画的に描いたものなど、様々な形で描かれました。各コーナーの展示を通して、江戸時代の絵図から近代の地図へと発展していく姿が紹介されています。
それでは各コーナーの展示概要とみどころなどを紹介しましょう。
◆東海道五十三次コーナー「絵図と浮世絵に描かれた東海道」
本コーナーでは、幕末の十四代将軍 徳川家茂のご上洛の様子を描いた浮世絵(通称「御上洛東海道」)と江戸時代のロングセラーガイドブック「東海道分間絵図」が展示されているのがみどころです。


◆藤沢宿コーナー「藤沢市に伝わる絵図の世界~寺社絵図から現代の地図まで~」
本コーナーでは、藤沢市に関する寺社絵図や近現代の地図が展示されています。江戸時代の絵師 鍬形 蕙斎(くわがた けいさい)が描いた「日本名所の絵」は、鳥瞰図と呼ばれる方法で当時の日本全国を俯瞰した視点で描かれていて、本コーナーのみどころの一つです。


◆江の島コーナー「江の島への旅」
本コーナーでは、江戸時代から続く観光地としての江の島の人気の高まりとともに作られた絵図や地図を展示しています。江の島の描かれ方や、島内の名所の紹介などを通して、江戸から近代までの変化の様子や変わらぬ姿などが楽しめます。

江戸から近代までの変化の様子や変わらぬ姿などが楽しめます。
◆企画コーナー「浮世絵に刻まれた大山の歴史」
本コーナーでは、「大山街道絵図」「首尾四谷色大山」「大山寺縁起絵巻上巻/下巻」など大山に関する道中図や絵図、浮世絵などが展示されています。歌川貞秀の「相模国大隅郡大山寺雨降神社真景」が初公開されていることや、「大正の広重」と称された吉田初三郎の鳥瞰図が展示されているのも本コーナーのみどころです。


9月28日(日)の学芸員によるみどころ解説に参加しました。各コーナーのみどころをわかりやすくお話しいただき、本コラム記事を書く上で大変参考になりました。
◆学芸員によるみどころ解説が11月1日(土)に行われます
・開催日:11月1日(土)
・時 間:11:00~11:30/15:00~15:30
(各回同一内容)
・場 所:藤澤浮世絵館 多目的室
・定 員:各回30人(当日先着順)
・参加費:無料

なお、藤澤浮世絵館の公式ホームページでは、展示作品の解説が展示期間中掲載されていますのでご覧いただければと思います。
藤澤浮世絵館公式ホームページ⇒こちら
記事編集に際しては諸権利等に留意して掲載しております。 ☑ 2025年10月4日












