北斎と北斎派の江の島藤澤浮世絵館の新しい展示「北斎と北斎派の江の島」が2月18日(日)まで開催されています。
藤澤浮世絵館展示「北斎と北斎派の江の島」
2017/12/29 取材・記事:Tanbakko
藤澤浮世絵館の新しい展示「北斎と北斎派の江の島」が2018年2月18日(日)まで開催されています。
企画展示コーナーでは北斎やその弟子たちの描いた江の島風景を展示
企画展示コーナーでは、葛飾北斎やその弟子たちの描いた江の島風景が展示されています。北斎の「冨嶽三十六景 相州七里浜」や、その弟子・昇亭北寿の描いた「江之嶋七里ヶ浜」、魚屋北渓(ととやほっけい)の描いた「江島紀行」などが展示されています。魚屋北渓の「江島紀行」には、狂歌が画面上部に配されています。
また、「北斎あれこれ」というパネルで、北斎の名前の変遷や、北斎派の主要弟子たち、北斎先生の教え方などが展示されています。
更に、北斎漫画の絵手本や、小栗外伝(小林繁著・葛飾北斎絵)の版本が展示されているのも見どころのひとつと言えましょう。
北斎の「冨嶽三十六景 相州七里浜」と、その弟子・昇亭北寿の描いた「江之嶋七里ヶ浜」は、同じようなところから見た江の島や富士山が描かれているようです。また、魚屋北渓「江島紀行 下宮」の上部に書かれているのが狂歌です。
藤沢宿コーナーは道中双六と二代目歌川広重を展示
藤沢宿コーナーは「双六でたどる日本の名所」として、道中双六の絵を3枚展示しています。上記の写真の右側に展示されているのが、双六の絵3枚です。
また、左側には「二代目広重の描いた東海道風景」として、二代目歌川広重の「東海道五拾三駅」から、程ヶ谷・戸塚・藤沢・平塚の4枚が展示されています。
江の島コーナーのテーマは「江の島と弁財天」
江の島コーナーでは、江の島弁才天にスポットをあて、弁才天が描かれた浮世絵や、弁才天信仰にまつわる御札や、絵図などが展示されています。
江の島の弁財天は、竹生島(琵琶湖)・宮島(厳島神社)とならんで「日本三大弁財天」の一つです。展示作品で弁財天の姿の変遷が楽しめます。
なお、東海道五十三次コーナーでは前回に引き続き、歌川広重の通称「人物東海道」から見附から京都三条大橋までの27枚が展示されています。1852年頃の作品で、広重円熟期の浮世絵が存分にお楽しみいただけます。
ロビーに展示されている「磁器タイルモザイク複製画」が目につきました。葛飾北斎の「富嶽三十六景のうちの相州七里濱」です。
これは、藤沢市立御所見中学校45回生が1993年に富嶽三十六景から7枚を選んで共同製作したもののうちの1枚です。磁器タイル作品は耐光性が非常に高く、四半世紀たった今でも色鮮やかです。
●学芸員による見どころ解説が2月4日(日)に行われます。
・日時:2018年2月4日(日)11:00~/14:00~2回開催(30分程度)
・会場:藤澤浮世絵館展示室
・定員:各回40名(当日先着順) ※申込不要・参加費無料
なお、藤澤浮世絵館の公式ホームページ(下記)では、展示作品の解説を掲載しています。あわせてご覧ください。
http://fujisawa-ukiyoekan.net/collections/top.html
※浮世絵の画像はチラシやパンフレットからスキャンしたため不鮮明なところがあります。ご容赦願います。実物は是非藤澤浮世絵館でご覧ください。
2018年5月20日