江の島の植物・サカキサカキは神社境内によく植えられており、その枝は玉串として神事に使われます。江島神社などの各境内で見ることができます。
江の島の植物・サカキ
2018年1月10日 写真&文: 坪倉 兌雄
サカキ(榊)は関東地方南部以西の山地に自生する常緑高木で、樹皮は淡灰褐色、高さはおよそ10㍍になります。暑さに強く耐陰性があり日陰でもよく育ちますが、寒さには弱く関東以北には自生していません。
サカキは神社境内によく植えられており、その枝は玉串(たまぐし)として神事に使われます。江の島では江島神社の辺津宮、中津宮、奥津宮などの各境内で見ることができます。葉は互生し長さ6~10㌢、幅2~4㌢の卵状長楕円形で厚く光沢があり、ふちは全縁です。花期は6~7月、側枝の基部の葉腋に直径1.5㌢の白い花を下向きに1~4個開きます。5個の花弁は基部で合着し、白色から次第に黄みを帯びてきます。雌しべは1個、雄しべは多数あります。果実は液果で直径5~8㍉の球形、11~12月に紫黒色に熟し先端に長い花柱が残ります。
サカキは神社境内によく植えられており、その枝は玉串(たまぐし)として神事に使われます。江の島では江島神社の辺津宮、中津宮、奥津宮などの各境内で見ることができます。葉は互生し長さ6~10㌢、幅2~4㌢の卵状長楕円形で厚く光沢があり、ふちは全縁です。花期は6~7月、側枝の基部の葉腋に直径1.5㌢の白い花を下向きに1~4個開きます。5個の花弁は基部で合着し、白色から次第に黄みを帯びてきます。雌しべは1個、雄しべは多数あります。果実は液果で直径5~8㍉の球形、11~12月に紫黒色に熟し先端に長い花柱が残ります。
サカキは玉串として神事に用い、神棚にも供えられますが、公園樹や庭木として植栽され、材は建築や器具材としても利用されています。和名の由来には、葉が繁り多くの実をつけるので「栄える木(樹)」、または神の鎮まる境の木で「境木・賢木」などの諸説があり、榊(サカキ)の文字は「神」と「木」の合字となっています。サカキ(賢木)は古事記にも登場しますが、本来は現在のように固有の樹木を指すものではなく、のちにサカキが神事専用の木をさすようになった、とされています(参考:語源辞典)。サカキは真榊(マサカキ)、本榊(ホンサカキ)とも呼ばれていますが、サカキが自生しない、または入手困難な地域では、ヒサカキ(姫榊)などをサカキと呼び神事に用います。ヒサカキは同じツバキ科の植物ですが、サカキに比べて葉がやや小さく、ふちに鈍い鋸歯があり、下向きにつく花も小さいことからサカキと区別できます(写真参照)。
2018年5月8日