江の島の植物・ニワトコニワトコ(接骨木)は江の島で西側の海辺、参道わきの藪の中、龍野ヶ岡自然の森などでみることができます。
江の島の植物・ニワトコ(接骨木)
2018年11月14日 写真&文: 坪倉 兌雄
ニワトコ(Sambucus sieboldiana)はスイカズラ科ニワトコ属の落葉低木で、北海道、本州、四国、九州に分布し、各地の山野で普通にみられます。江の島では西側の海辺、参道わきの藪の中、龍野ヶ岡自然の森などでみることができます。下部からよく分枝して高さは2~6㍍になります。若い枝は淡緑色、幹など古い樹皮は灰褐色でコルク質が目立ち、ひび割れが入ります。葉は対生して奇数羽状複葉、小葉は2~3対で長さは10~35㌢になり、花がつかない若木の小葉は3~6対に葉は成木よりやや大きくなります。小葉は長楕円形、卵状楕円形で長さは4~14㌢、先端はとがり基部は円形で縁には細鋸歯があります。4~5月、本年枝の先に長さ3~10㌢の円錐花序をだして淡黄白色の小さな花を多数つけます。花冠は径3~5㍉で先端は5深裂してそりかえります。雄しべは5個、雌しべは1個で萼片は5個あります。
果実は直径3~5㍉の球形の核果で、6~8月に赤く熟して中に種子が3~5個入ります。
和名の由来は古名「ミヤツコギ(造木)」の音転とされ、別名のセッコツボクは漢名の「骨折木」をそのまま音読したもので、黒焼きにしたニワトコの幹や枝を、うどん粉などと練り合わせて患部に塗り、骨折や打ち身などの治療に用いられたとされています。新芽は山菜として食用にもされますが、体質や摂取量によっては下痢や嘔吐をおこすことが報告されていますので注意が必要です。本稿ではニワトコをスイカズラ科で紹介していますが、DNAによるAEG植物分類体系ではレンブクソウ科ニワトコ属になっています。
和名の由来は古名「ミヤツコギ(造木)」の音転とされ、別名のセッコツボクは漢名の「骨折木」をそのまま音読したもので、黒焼きにしたニワトコの幹や枝を、うどん粉などと練り合わせて患部に塗り、骨折や打ち身などの治療に用いられたとされています。新芽は山菜として食用にもされますが、体質や摂取量によっては下痢や嘔吐をおこすことが報告されていますので注意が必要です。本稿ではニワトコをスイカズラ科で紹介していますが、DNAによるAEG植物分類体系ではレンブクソウ科ニワトコ属になっています。
2018年11月14日