『福田の廻り地蔵』「廻(まわ)り地蔵」さまは、厨子に入った地蔵尊を一定期間信者の家などに留めて祀り、それが済むと次へ廻す民間信仰行事です
続・湘南のお地蔵さま-25『福田の廻り地蔵』
2019年1月4日 (記事:江ノ電沿線新聞1月号)
『福田の廻り地蔵』大和市 福田 中島淳一
(写真撮影 小林惠氏)
今回紹介するお地蔵さまは「廻(まわ)り地蔵」といい、厨子に入った地蔵尊を一定期間、信者の家などに留めて祀り、それが済むと次へ廻す民間信仰行事で、江戸時代に始まり別名宿無し地蔵、無宿地蔵と呼ばれた。この福田の廻り地蔵は大和市福田の地蔵講中の家々を約二百二十年間も廻っていたが、諸事情により平成二十五年を最後に中断し、同二十八年一月に地蔵尊・厨子など関連資料一式が大和市に寄贈された。その後この廻り地蔵が、福田地区で独自に継承されてきたことの価値を評価され、同二十九年九月に市重要有形民俗文化財に指定された。
お地蔵さまは像高二十三・八センチで右手に錫杖、左手に宝珠、頭光に宝珠を伴う円光背を付け、左足を踏み下げる半跏坐の姿をとる。全体に丁寧な造りで、この地蔵講の始まった江戸時代後半の作と考えられる。
昨年初めに市内数ヶ所で巡回展示され、現在は収蔵庫で深い眠りについている。次回の展示は未定のようだが、信心深い人々の肌のぬくもりを近くに感じつつ親しみを込めて「宿無し」と呼ばれたお地蔵さま、次に眠りから覚めた時にはぜひお会いしたいと願っている。
江ノ電沿線新聞社のホームページ⇒enodenensen.jp/
今回紹介するお地蔵さまは「廻(まわ)り地蔵」といい、厨子に入った地蔵尊を一定期間、信者の家などに留めて祀り、それが済むと次へ廻す民間信仰行事で、江戸時代に始まり別名宿無し地蔵、無宿地蔵と呼ばれた。この福田の廻り地蔵は大和市福田の地蔵講中の家々を約二百二十年間も廻っていたが、諸事情により平成二十五年を最後に中断し、同二十八年一月に地蔵尊・厨子など関連資料一式が大和市に寄贈された。その後この廻り地蔵が、福田地区で独自に継承されてきたことの価値を評価され、同二十九年九月に市重要有形民俗文化財に指定された。
お地蔵さまは像高二十三・八センチで右手に錫杖、左手に宝珠、頭光に宝珠を伴う円光背を付け、左足を踏み下げる半跏坐の姿をとる。全体に丁寧な造りで、この地蔵講の始まった江戸時代後半の作と考えられる。
昨年初めに市内数ヶ所で巡回展示され、現在は収蔵庫で深い眠りについている。次回の展示は未定のようだが、信心深い人々の肌のぬくもりを近くに感じつつ親しみを込めて「宿無し」と呼ばれたお地蔵さま、次に眠りから覚めた時にはぜひお会いしたいと願っている。
江ノ電沿線新聞社のホームページ⇒enodenensen.jp/
2019年1月4日