企画展「点と線の宇宙」湘南ゆかりのアーティストによる企画展「点と線の宇宙」が藤沢市アートスペースで開催されている。
企画展「点と線の宇宙」ー藤沢市アートスペース
2019年2月10日 (itazu)
湘南ゆかりのアーティストによる企画展「点と線の宇宙」が藤沢市アートスペースで開催されている。(会期2019年2月9日~3月21日)
今回のアーティストは、石川美奈子さん、今村洋平さん、渡辺望さんの3名。
(上記写真、左から担当学芸員と今回のアーティスト)
(上記写真、左から担当学芸員と今回のアーティスト)
数多の小さな点や細い線を結び合わせて光、山、星などの自然や宇宙を、それぞれユニークな視点と手法で表現する作品が展示される。
■石川美奈子さんは、絵具の色合いを少しずつ変えて何本も線を引くことにより大気を表現します。緻密な作業の積み重ねの末にできあがる
青色のグラデーションは果てしなく広がる空や海のように見え、また虹色のスペクトルは移ろう光を連想させる。
青色のグラデーションは果てしなく広がる空や海のように見え、また虹色のスペクトルは移ろう光を連想させる。
大きな同心円を、コンパスや器械を使わないで一本ずつ手で描いてゆく。
美しい光の営みのプロセスが視覚化されるような作品である。
美しい光の営みのプロセスが視覚化されるような作品である。
■今村洋平さんは、シルクスクリーン版画を通して立体的な山や幾何学模様をつくりだします。
途方もない時間と労力をかけて数千回と刷り重ねるうち、インクが地層のように堆積し、起伏に富んだ山肌が現れます。
本展では刷り台が設置された会場で、今村さんの制作の様子が公開されている。(下記写真)
■ 渡辺望さんは、身の回りの景物を星空に見立て、写真、映像、インスタレーションにより、宇宙と人間のかかわりを考察します。
ガムなどが捨ててある道路などの、その点と線の関係から宇宙の無限を想起させるアートを生み出してゆく。その詩的コンセプトはユニークで新鮮である。
今回の企画展は「点と線の宇宙」を考察するにふさわしい作品と作家で、新しいアートの可能性を感じさせてくれる。
同時に制作のプロセスも併せて理解できるアートスペースならではの企画である。
アートスペースの公式サイトはこちら
→http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/bunka/FAS/exhibition/ex025/index.html
記事編集に際しては諸権利等に留意して掲載しております。 2019年2月15日