江の島の植物・タイアザミタイアザミはキク科アザミ属の多年草で、利根川流域(関東)で多く見られることからトネアザミ(利根薊)とも呼ばれています。
江の島の植物・タイアザミ
2019年9月10日 写真&文: 坪倉 兌雄
タイアザミ(タイ薊)Cirsium nipponicum var. incomptum)はキク科アザミ属の多年草で、利根川流域(関東)で多く見られることからトネアザミ(利根薊)とも呼ばれています。ナンブアザミの変種とされ、関東地方では普通に見ることができ、江の島では参道わきや
龍野ヶ岡自然の森などに生育しています。茎は直立し、上部で枝分かれして1~1.8㍍にも達します。葉は互生し、基部は茎を抱きません。葉身の長さは 20~30㌢に、羽状に深裂して裂片の先端は鋭い刺状となります。花期は8~11月、やや下向きに紅紫色の頭状花序をつけます。頭花の基部を包む総苞は鐘形で粘着しません。総苞片は長く、その先端は刺状になり、水平または反転します。頭花は管状花のみで、雄しべや雌しべは棒状に突き出して、花冠は2~3㌢になります。この頃にはすでに根生葉はありません。
龍野ヶ岡自然の森などに生育しています。茎は直立し、上部で枝分かれして1~1.8㍍にも達します。葉は互生し、基部は茎を抱きません。葉身の長さは 20~30㌢に、羽状に深裂して裂片の先端は鋭い刺状となります。花期は8~11月、やや下向きに紅紫色の頭状花序をつけます。頭花の基部を包む総苞は鐘形で粘着しません。総苞片は長く、その先端は刺状になり、水平または反転します。頭花は管状花のみで、雄しべや雌しべは棒状に突き出して、花冠は2~3㌢になります。この頃にはすでに根生葉はありません。
果実は痩果で長い冠毛があり風によって散布されます。アザミの名の由来は諸説ありますが、さわると痛い(あざむ)の転化が有力で、タイアザミの「タイ」は大形を意味するとされています。アザミは日本全土に分布し、その種類も100種以上に及ぶとされています。草むらでよく見かけるアザミに「ノアザミ」や「ノハラアザミ」などがあり、いずれも草姿がタイアザミに似ていますが、高さはいずれも0.4~1㍍でやや小さく、根生葉は花期にも残り茎葉は茎を抱き、頭花は茎の先端に直立してつきます。ノアザミの花期は5~6月と早く、ノハラアザミの花期は8~10月になります。海岸の砂地などに生える「ハマアザミ」の高さは10~60㌢に、葉は肉質で厚く強い光沢があり、花期は7~11月、頭花は直立して咲きます。アザミの若い根や葉は食用になるとされ、根は煎じて神経痛や利尿などにも用いられます。
2019年09月10日