江の島の植物・コバンソウ
2023年04月10日 写真&文:坪倉 兌雄
コバンソウ(小判草)Briza maximaは、イネ科コバンソウ属の1年草でヨーロッパ原産。日本へは明治時代に観賞用として渡来した帰化植物で、北陸~関東以西に野生化し、荒地や道端などの日当たりの良い場所に生育、江の島では広場の片隅や、海辺の草地などでも見ることができます。茎は直立して草丈は30~40㌢に、根本はやや匍匐します。葉は細長い線形で互生し長さ5~10㌢、幅3~8㍉で、毛はなく縁はざらつきます。花期は5月~6月、茎の上部から数個の細い糸状の茎を伸ばし、その先端にやや膨らんだ楕円形の小穂(しょうすい)を3~18個つけて垂れ下がります。小穂は卵形~長卵形で厚みがあり、長さは12~20㍉、幅は約10㍉、その基部にはⅠ対の苞頴(ほうえい)があり、長さ4~7㍉やや色濃くて目立ちます。
春の株立ち
茎上に小穂をつける
ヒメコバンソウ(姫小判草)
その上部には苞頴とほぼ同形で淡い緑色をした護頴(ごえい)が左右に並び、成熟すると光沢のある褐色(黄金色)になります。和名の由来は、小穂(しょうすい)の形を小判に見立てコバンソウ。別名のタワラムギ(俵麦)は、ふくらんだ小穂の形を俵に見立てたものとされています。
同じコバンソウ属の仲間に、ヨーロッパ原産のヒメコバンソウ(姫小判草)があり、江の島では広場の片隅や道端などに帰化し、コバンソウが生育している同じ場所でも見ることができます。茎は細く直立して高さは約40㌢、葉の長さは6~14㌢、幅2~5㍉の線状披針形。花序は円錐状で、細い糸状の枝がまばらに開いて小穂を下垂します。小穂は三角状卵形で長さは3~4㍉、4~8個のふくらんだ小花からなります。護頴の幅は広い腎臓形で長さは約1.5㍉。名の由来は、コバンソウより小さいことから姫を冠して姫小判草に。別名のスズガヤ(鈴萱)は小穂を鈴に見立てたものとされています。
同じコバンソウ属の仲間に、ヨーロッパ原産のヒメコバンソウ(姫小判草)があり、江の島では広場の片隅や道端などに帰化し、コバンソウが生育している同じ場所でも見ることができます。茎は細く直立して高さは約40㌢、葉の長さは6~14㌢、幅2~5㍉の線状披針形。花序は円錐状で、細い糸状の枝がまばらに開いて小穂を下垂します。小穂は三角状卵形で長さは3~4㍉、4~8個のふくらんだ小花からなります。護頴の幅は広い腎臓形で長さは約1.5㍉。名の由来は、コバンソウより小さいことから姫を冠して姫小判草に。別名のスズガヤ(鈴萱)は小穂を鈴に見立てたものとされています。
記事編集に際しては諸権利等に留意して掲載しております。 2023年04月10日