制作・展示支援プログラム Artists in FAS 2023
入選アーティストによる成果発表展開催
2023年10月27日 (itazu)
多様な創作活動に携わるアーティストたちに制作の場と発表の機会を提供するアーティスト・イン・レジデンスプログラム「Artist in FAS」は、今年度8回目を迎える。
各地74件の応募から選出された4名の入選アーティストによる成果発表展(2023年10月21日~2024年1月14日)が始まり、初日の10月21日(土)、入選者と審査員によるトークセッションが行われた。
今年度の入選者は、映像、写真、テキスタイル、インスタレーションなどを手掛ける4名で、小島平莉さん、宍倉志信さん、メランカオリさん、吉田裕亮さん。
入選アーティストたちは、展覧会に先立ち7月から約3か月、作品制作のために近隣をリサーチしFASのレジデンスルームで滞在制作をしました。
小島平莉さん
作品:声が浮遊し、漂っている。それを私は形にしてみる
「自ら感じた周囲との違いを他者にどう受容してほしかったのかを考え、そして自分や他者からの複雑な言葉の羅列を形にするように「多声的な対話空間」を出現させた」(Artist statement より抜粋)
宍倉志信さん
作品:子どもたちの庭
「世界ではじめて小児向け教育施設「幼稚園」を設立したドイツのフレーベルが生み出した「積み木」遊びと日本の「賽の河原の石積み」物語の遊戯性と宗教的要素の共通性に着目し、「玩具遊び教育」装置としてビデオゲームを制作。」(Artist statement より抜粋、要約)
メランカオリさん
作品:引っこ抜いた流れ星の尾を行く 2023年辻の旅
「辻堂から至るところの辻(四つ角)を巡り、占いをしながら「辻占(つじうらない)」についてリサーチを行い、脈絡のない情報の交差点に降り注ぐ付箋群を作品として生成。」(Artist statement より抜粋)
吉田裕亮さん
↑(写真上)作品:祝日の再結晶(海水の中で「国民の日(海の日)」の文字が漂う」
←(写真左)作品:一メートル四方一分間国家 祝日篇
作品:一メートル四方一分間国家 祝日篇、他
「国民の祝日を」を題材に、祝日がつくられた歴史的変遷から、日本人の感情と精神にどう影響しているかを考察し制作。祝日の日の取材をまとめたレポートとそれに基づいた作品をインスタレーションとして構成。」(Artist statement より抜粋)
トークセッションでは、案内パンフレットのArtist statementを手掛かりに、審査員の小林耕平氏のガイドで、それぞれ作者自身から作品説明や制作意図を聞きながら、作品鑑賞ができ、理解を深めることができました。
様々な分野の意欲的な作品を、制作者と共に鑑賞できるFASの試みは、いつも新鮮なアート空間となっています。
FAS及び成果展のURLは下記の通り。
◆藤沢市アートスペース|Fujisawa City Art Space
◆Artists in FAS 2023 入選アーティストによる成果発表展|藤沢市アートスペース|Fujisawa City Art Space
記事編集に際しては諸権利等に留意して掲載しております。☑ 2023年10月27日