2023年11月3日 (Yano)
最近、魚屋さんの店頭で鮮魚として”イボダイ”を頻繁に見かけます。”イボダイ”というと干物がとても美味しいという認識しかなかったので、鮮度のとても良さそうなものを購入してみました。(小柴産となっていたので、東京湾物の可能性を特記しておきます。)
分類はスズキ目イボダイ亜目イボダイ科イボダイ属。又、名前の由来は鰓の後方の黒い斑紋がイボオ(灸の痕)の様ということらしい?です。
イボダイは、宮城県以南の太平洋、秋田県以南の日本海から東シナ海の沿岸にかけて生息し、25cmくらいにまで成長します。
幼魚は“クラゲライダー”として知られ、ビゼンクラゲの様な大型のクラゲに居着いて、傘に隠れて身を守り、クラゲの体を食べながら成長していくのだそうです。とても面白い習性ですね。
相模湾では、定置網漁でイボダイが多く漁獲されているようです。
新鮮なものは刺身でも食べられますが、鮮度が落ちやすく、身にやや水分が多いので、多くは干物に加工されたものが流通しているとのことです。
(参照:ぼうずコンニャクの市場魚介類図鑑、エノスイ トリーター日誌)
イボダイの料理
食味に関してはどんな料理にしても美味とのことで、まず試したい刺身を含め、ムニエル、中華蒸しと和・洋・中をチャレンジしました。
刺身:焼き霜作り
皮に旨味があるとのことなので、皮目をバーナーで炙って”焼き霜作り”と”甘酢漬け”を作りました。
イボダイの刺身は初めて食べましたが、身はさっくりとした食感に甘みがあって、結構旨味も強く、焼き霜の香ばしさが加わって美味かったです
刺身の甘酢漬け:
甘酢は、”だしの効いた。。。酢”といった製品も販売されており、簡単なので今回使用してみました。
さらっとした白身がきゅうりとの相性もとても良く、さっぱりと美味しく頂けました。
ムニエル:
塩こしょうをし、小麦粉を叩いて普通にムニエルを作りました。
きめ細かくしっとり柔らかい旨味の強い白身が、バター/オリーブオイルに少し醤油を足したのソースと相性がピッタリで非常に美味でした。
中華蒸し:
フライパンを使って簡単に中華蒸しを作りました。蒸し皿に残った旨味が溶け込んだエキス(煮詰める)に九州の甘い醤油を合わせ、熱々に熱した胡麻油をネギ、しょうがの細切りを乗せた蒸し魚にジュ!とかけて出来上がりです。
少し蒸し過ぎだったためか身が硬めに仕上がりましたが、イボダイエキスと胡麻油ソースとの相性はぴったりで美味しかったです。
皆美味かったけれど、今回はムニエルが最高でした。魚屋さんで安価に売られていますので、是非試されることをお勧めします。
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